「月の満ち欠け」の理解と2種類のかげ「影と陰」の理解との関係 : 小学4年生における実態

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on the Relationship of the Understanding between "Waxing and Waning of the Moon," and between "Shadow and Shade" in the Fourth Grade Science Class
  • ツキ ノ ミチカケ ノ リカイ ト 2シュルイ ノ カゲ カゲ ト カゲ ノ リカイ トノ カンケイ ショウガク 4ネンセイ ニ オケル ジッタイ

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抄録

<p>これまで「月の満ち欠け」の理解の鍵を握る重要な視点と目される「かげのしくみ」に着目した先行研究はほとんどなく,「影と陰の区別」を扱った先行研究は全くと言っていいほどなかった。そこで本研究は,小学4年生の「月の満ち欠け」と「かげ」の理解の関係を解明するため,基礎的な天体運動の理解に関する質問紙調査を行った。その結果,以下の4点が明らかとなった。(1)光が物体に遮られるためにできる「影」と,物体そのものにできている反射面以外の「陰」を区別して理解している児童は,全くと言っていいほど存在しない。(2)「月が太陽の光を反射して輝いている」という認識をもっている児童は半数以下である。(3)「光とかげ」に関して理解の高い児童の多くは,月は太陽の光を受けて輝き,半球状の反射面(または陰)を持っているという認識をもっている。(4)児童における2種類のかげに関する理解と月の満ち欠けの理解には強い関連性がある。特に,月にできている半球状の「陰」を認識している児童の多くは,正しい月の満ち欠け現象の認識をもっている傾向にある。</p>

収録刊行物

  • 理科教育学研究

    理科教育学研究 49 (2), 81-92, 2008-11-30

    一般社団法人 日本理科教育学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (37)*注記

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