ペルー,ナウタ産,後翅に青色斑を伴う雌Agrias beata beata f.beatifica(鱗翅目,タテハチョウ科)

書誌事項

タイトル別名
  • A female Agrias beata beata f. beatifica (Lepidoptera, Nymphalidae) with hindwing blue patch from Nauta, Peru

この論文をさがす

抄録

ペルーでは,ミイロタテハ用トラップとして人糞,腐敗した牛血などを使用してきたため,雌が採集されることは極めて稀であり,Agrias beata beata f.beatifica Hewitsonの雌変異体は報告がない.著者はロレト州イキトス周辺での雌採集を目的に,1987年からバナナトラップの使用をひろめてきた.1996年10月14日に採集された雌A.b.beata f.beatificaは前翅長47mm,前翅表面基部と後翅中央に大きな青色斑が認められる(Figs 1,3).また,前後翅ともに緑色帯の内側には青色鱗粉が認められる.後翅の青色斑は1b室から3室および中室まで拡がり,緑色帯内側の青色とは連続していない.裏面後翅には基部から第3列黒色斑内側まで拡がる黄土色の斑紋が認められる(Fig.2).第4列からの黒色斑は痕跡として淡くなっており,A.b.beata f.beatificaの特徴を示している.後翅青色斑を伴う雌Agrias beataはペルー産として3変異体,ブラジル産として3変異体が報告されてる.ペルー産はともに山地性別亜種のもので,アマゾン低地のロレト州からは報告がない.本個体はマラニョン河下流のナウタ近郊ベサイダで採集された,初のA.b.beata f.beatifica雌変異体と考えられる.

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 48 (2), 63-64, 1997

    日本鱗翅学会

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680241666688
  • NII論文ID
    110007630766
  • NII書誌ID
    AN00147618
  • DOI
    10.18984/lepid.48.2_63
  • ISSN
    18808077
    00240974
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ