ヒゲナガキバガ科におけるえい食者の記録

  • 杉浦 真治
    Laboratory of Forest Ecology, Graduate School of Agriculture, Kyoto University
  • 山崎 一夫
    Osaka City Institute of Public Health and Environmental Science
  • 石井 宏幸
    Laboratory of Forest Ecology, Graduate School of Agriculture, Kyoto University

書誌事項

タイトル別名
  • A record of a cecidophage from Lecithoceridae
  • record of a cecidophage from Lecithoceridae

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抄録

ゴマフシロキバガScythropiodes leucostola(Meyrick)(チョウ目ヒゲナガキバガ科)の幼虫が,ナラメリンゴタマバチBiorhiza nawai(Ashmead)(ハチ目タマバチ科)によってコナラの芽に形成された虫えいに穿孔し摂食しているのが観察された.これまで,虫えいを摂食するチョウ目では10科が知られているが,我々の知る限りヒゲナガキバガ科では初めての記録である.ゴマフシロキバガは様々な樹種の葉を食べることが知られており,これまで報告された多くのえい食者と同様,機会的えい食者であると考えられた.また,摂食された虫えいから,ナラメリンゴタマバチの成虫が多数羽化してきたことから,ゴマフシロキバガの幼虫による摂食が虫えい形成者に与える影響は少ないものと考えられた.

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 53 (1), 12-14, 2002

    日本鱗翅学会

参考文献 (10)*注記

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