移入アライグマの管理に向けて(<特集>国外外来種の管理法) Toward fundamental management of invasive raccoons

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著者

    • 池田 透 Ikeda Tohru
    • 北海道大学大学院文学研究科地域システム科学講座 Research Group of Regional Sciences, Graduate School of Letters, Hokkaido University

抄録

日本各地で野生化しているアライグマの現状とその管理課題について考察を試みた.アライグマは雑食性で多様な環境で生息可能であり,逃亡・遺棄によって野生化が生じると,人間を怖れないために人間の生活圏内でも条件にさえ恵まれれば急激に増加する可能性を持っている.また,日本には天敵も存在しないためにアライグマが野山に拡散するに連れて在来の生物へも影響が及び,生態系の撹乱が危惧される.生物多様性条約への批准を機に日本でもようやく移入種問題が取り上げられるようになったが動きは遅く,現在のアライグマ対策は地方自治体が主体となって展開している.農業被害に端を発した北海道の対策は,生態系の保全を念頭においた科学的対策構築へと展開してきたが,法的規制に関連する予防措置や対策継続のための長期的予算確保など問題も多く残されている.今後は移入種問題を危機管理の問題としてとらえ,移入種に対する管理指針の確立とガイドラインの制定とを含めて国家的対策としての体制を整え,自治体との連携作業で事態に対処することが望まれる.

収録刊行物

  • 保全生態学研究

    保全生態学研究 5(2), 159-170, 2001

    一般社団法人 日本生態学会

参考文献:  23件中 1-23件 を表示

被引用文献:  5件中 1-5件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110007643291
  • NII書誌ID(NCID)
    AA11857952
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    1342-4327
  • NDL 記事登録ID
    5643659
  • NDL 雑誌分類
    ZR1(科学技術--生物学)
  • NDL 請求記号
    Z18-B498
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  NDL  NII-ELS  J-STAGE 
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