マツノザイセンチュウの加害によるクロマツ根系木部通導組織電位(trans-root electric potential)の変化

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タイトル別名
  • The change in trans-root electric potential in the roots of <i>Pinus thunbergii</i> damaged by pine wilt disease
  • マツノザイセンチュウ ノ カガイ ニ ヨル クロマツ コンケイ モクブツウドウソシキ デンイ trans root electric potential ノ ヘンカ

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抄録

マツ材線虫病による枯損機構の主たる被害部位は根にあるのではないかと考えて,水耕及びロックウール栽培をした3年生クロマツ苗にマツノザイセンチュウを接種し,非分極性電極を用いた完全液絡系によって根系木部通導組織電位(trans-root electric potential,以下TRP)を連続計測してその変化を調べた.電位変化は針葉の黄変よりも2~5日早く接種後8~9日目には認められ,TRPは負の側にシフトした.このことから,根の表皮側ではなく,木部シンプラストの内側部分の膜が先に何らかの影響を受けていることが示唆された.この経過はキャビテーションの発生経過ともよく符合する.

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