抽象絵画における直線表現要素と印象評価の関係 : 病院空間に展示された場合の比較検証

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タイトル別名
  • Relation between Impression Evaluation and Straight Line Elements in Abstract Paintings : Comparison Verification in Showing in Hospital Space

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抄録

本論文では,抽象絵画における直線表現要素の違いと印象評価の関係を検証し,併せて,病院空間に展示された場合の印象評価について比較検証することを目的とする。方法は,直線表現の異なる抽象絵画を用いた画像を鑑賞し,得られた印象評価の評定値について分析を行った。これにより,傾きのある直線・長方形を強調したマレーヴィチ絵画は,"イライラする""激しい""動的な"という印象評価が大きくなった。境界を強調しないロスコ絵画は,"穏やかな""退屈な""静的な""リラックスした"という印象評価が大きくなった。垂直線・水平線を強調したモンドリアン絵画は,"軽い"という印象評価が大きくとなった。また,病院空間という特有の空間に絵画が展示されると,直線表現要素の違いによって固有の印象評価に差が生じた。この研究結果から,抽象絵画における直線表現要素の違い(垂直線・水平線・斜線)が印象評価に影響することが示唆された。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 57 (2), 39-46, 2010

    一般社団法人 日本デザイン学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (27)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680386731904
  • NII論文ID
    110007880579
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.57.39
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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