食道神経鞘腫の2例

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  • Two Case Reports of Esophageal schwannoma and Literature Review of Case Reports

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抄録

食道腫瘍の中でもまれな神経鞘腫を2例経験したので報告する.症例1は66歳の女性で,検診の上部消化管造影X線検査にて異常を指摘された.画像検査では胸部中部食道に5.0 cm大の粘膜下腫瘤を認めた.食道由来の間葉系腫瘍を疑い,開胸食道切除術を施行した.免疫組織学的検討の結果,良性の食道神経鞘腫と診断した.症例2は56歳の男性で,同様に検診の上部消化管X線検査にて異常を指摘され当院を受診した.画像検査所見では胸部下部食道に3.2 cm大の粘膜下腫瘍を認めた.食道粘膜下腫瘍の診断のもと,胸腔鏡下粘膜下腫瘤核出術を施行した.術前に挿入したS-B tubeによる圧出法を併用した.免疫組織学的検討の結果,良性の食道神経鞘腫と診断した.食道神経鞘腫に対し切除が行われた本邦文献報告例は,自験例を含めても26例に過ぎず,文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (27)*注記

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