金玉要集と孝子伝 : 孝子伝の享受

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  • キンギョク ヨウシュウ ト コウシデン コウシデン ノ キョウジュ

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金玉要集は、中世の唱導書であるが、説話文学、仏教文学などから見て、非常に価値ある書物である。従来大変見にくいものであったが、先般漸く翻刻本文が公刊された(『磯馴帖』村雨篇〈和泉書院、平成14年〉「説話唱導資料」所収)。その金玉要集に極めて興味深い孝子伝説話が幾つも採られ、和歌を伴うことや、説話集宝物集などと相亙るもののあること、静嘉堂文庫蔵孝行集と密接な関係があることなどは、かねて気に掛かっていた。今般『孝子伝注解』(汲古書院、初版、平成15年)の重版に際し、その文献資料欄における金玉要集の項を見直すに当たり、今一度金玉要集と孝子伝の関係を確認する機会に恵まれた。そこで、改めて金玉要集の孝子伝享受の具体相を報告しておくべく、ここに一文を草する。また、その孝子伝享受の一覧に加え、和歌の問題、孝行集との関連などにも触れ、今後の研究に対する足場の提供を試みた。

identifier:KG001300000457

Journal

  • 京都語文

    京都語文 13 77-97, 2006-11-25

    佛教大学国語国文学会

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