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抄録
本稿は,2005年にマラリア・アウトブレイクの発生したインドネシア東ロンボク島で実施したマラリア血液検査データとマラリアに関する住民意識と行動の社会疫学調査(CBDESS,2006)のデータを解析し,マラリア・アウトブレイクの因果関係を実証的に明らかにしようとするものである。2005年の東ロンボク島アウトブレイクは,NTB州政府報告によると,1443名の罹患者と14名の死亡が公式確認され,その75.2%は熱帯熱マラリアであった。マラリア蔓延の発生源は,Korleko地区の石灰工場の労働者だと推測されている。同島では,マラリア・アウトブレイクはこれまでも頻発していたが,2005年の場合は,ほとんどコントロールが利かず,いくつかの地区では,医療体制の崩壊に襲われた。さらに,この石灰工場の多くの労働者は,地方からの出稼ぎ労働者であったために,マラリア発生源として帰郷し,このことが従来は全くのマラリアフリーだった山間僻地における新たなマラリア感染拡大の原因となった。本研究では,マラリア感染率(AMI)を被説明変数とし,98の社会学的変数を説明変数として用いて,マラリア感染拡大の地域間比較分析をする。その分析結果によると,マラリア感染は経済貧困と教育問題,とくにマラリア教育の不足が顕著な要因であることが分かった。マラリア対策に関連して,抗マラリア薬の耐性問題や媒介生物のハマダラ蚊駆除の困難性のほかに,マラリア教育に関する社会的解決の重要性についても議論を深めている。
マラリア・アウトブレイク
インドネシア・ロンボク島
社会疫学調査
identifier:SO005000000983
収録刊行物
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- 社会学部論集
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社会学部論集 50 1-15, 2010-03-01
佛教大学社会学部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050850788615247872
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- NII論文ID
- 110007973980
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- NII書誌ID
- AN10404127
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- ISSN
- 09189424
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- NDL書誌ID
- 10593875
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- 本文言語コード
- en
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL
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