2~3歳児は仲間同士の遊びでいかに共有テーマを生みだすか

  • 瀬野 由衣
    浜松医科大学子どものこころの発達研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • How do 2- to 3-Year-Olds Create Shared Themes in Play? :
  • 2~3歳児は仲間同士の遊びでいかに共有テーマを生みだすか--相互模倣とその変化に着目した縦断的観察
  • 2 3サイジ ワ ナカマ ドウシ ノ アソビ デ イカニ キョウユウ テーマ オ ウミダス カ ソウゴ モホウ ト ソノ ヘンカ ニ チャクモク シタ ジュウダンテキ カンサツ
  • ―相互模倣とその変化に着目した縦断的観察―
  • Longitudinal Observation of Reciprocal Imitation and Its Change over Time

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抄録

本研究では,2〜3歳児の遊び場面を半年間にわたって幼稚園で縦断的に観察し,遊びにおいて子どもたちが生み出す共有テーマの特徴を調べた。その結果,遊びを特徴づける共有テーマは時間経過に伴い,質的に変化していくことが示された。前半の3か月間は,相互模倣によって共有テーマを生み出す子どもの姿が観察された。相互模倣において,子どもたちは同じモノ,同じ動きを介して関わりながら,"同じ"であることを体感したり,互いの間にコンタクトが成立していることを確認しあう姿がみられた。その後,徐々に,ごっこの開始を誘いかける言葉が契機となって開始されるごっこのテーマが共有されるようになった。初期のごっこ遊びはルーティンに支えられていたが,徐々に皆で目標を共有しながらテーマを共有する姿がみられるようになった。

収録刊行物

  • 保育学研究

    保育学研究 48 (2), 157-168, 2010

    一般社団法人 日本保育学会

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