経験的認識から理論的認識への変容過程に関する研究 : 図形の作図とその正当化の過程に焦点を当てて

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タイトル別名
  • A Study on the Developmental Process from Empirical to Theoretical Conception : Focusing on the Process of Geometric Construction and its Justification
  • ケイケンテキ ニンシキ カラ リロンテキ ニンシキ エ ノ ヘンヨウ カテイ ニ カンスル ケンキュウ ズケイ ノ サクズ ト ソノ セイトウカ ノ カテイ ニ ショウテン オ アテテ

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抄録

算数で培った経験的な認識から中学校数学での理論的な認識への変化に,多くの生徒が困難を示している。それゆえ,それらを媒介する学習の設定が必要であり,それを担う教材の一つに作図がある。しかし,そこでの生徒の認知的変容の様子が現状では十分明らかになっていない。本稿では,中学校1年の作図の授業データをもとに,生徒による作図とその正当化における思考展開を分析し,理論的認識へ発展するための要因を抽出することを目的とした。その結果,作図学習を通して図形認識を高める過程において,かたちを道具として使用すること,描いた手続きをその結果と区別し,手続きを正当化の条件として再構成すること,イメージ図式が機能するような経験的証明を許すことが,理論的認識へ向かう上での要因になることが示唆された。

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