『小学校・図画工作を指導している教師の意識と実態』 : 山形県・教員免許状更新講習から

書誌事項

タイトル別名
  • Teacher Awareness of the Gap between Intended Lesson Objective and Actual Situation of Teachers Teaching Arts and Crafts in Elementary Schools : Observations from Teacher’s License Renewal Class in Yamagata
  • ショウガッコウ ズガ コウサク オ シドウ シテイル キョウシ ノ イシキ ト ジッタイ : ヤマガタケン キョウイン メンキョジョウ コウシン コウシュウ カラ

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抄録

論文(Article)

要旨:本研究は、現在小学校において図画工作科を担当している教師たちには、図画工作科の教育や指導に対していかなる意識を抱きどのような実態があるのか、最終的には、小学校教師の意識と実態から我が国の図画工作教育においていかなる問題点と課題が存在するのか、平成21年度と22年度に実施した山形県の教員免許状更新講習の実際とその考察から探求する。小学校の図画工作教育は、一般的には小学校の全科教員免許を有する学級担任の教師が、担当するクラスの児童に算数・国語・理科・社会など多くの教科の一つとして図画工作を教えているという現状がある。そこには、中学校・高等学校の美術科を担当する専科免許を有する教師との大きな相違がある。今回免許更新講習を受講された小学校教師の実態としては、教職年数に比例して研究授業の経験数が増えているが、当の図画工作科の研究授業の実施経験は限りなく少なく、参観経験さえも多くないという現状が明らかになった。さらに、教職経験豊富なベテランでも図画工作やその指導に対して苦手意識を抱いている教師は少なくないこと。そして、それらの教師は、図画工作に対して固有のイメージや教育観を抱いていること。それは、無意識な内に教師と同じ苦手意識をクラスの児童たちにも植え付けてしまう可能性があるだけに、小学校における図画工作教育の大きな問題点と課題と考える。

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