大正・昭和前期の農村工芸奨励 : 農商務省農村副業奨励,初期工芸指導所,高崎におけるブルーノ・タウトの活動解析を通して

書誌事項

タイトル別名
  • Rural Development by Craft at Taisho and the first half of Showa : Analyzing the Encouragement of Rural Craft by Noshomu-sho, Kogei Shidosho and Bruno Taut at Takasaki

抄録

本小論は,大正期から昭和戦前期における農村・農家副業としての工芸生産に関する史料を解析し,今日の地域産業おこしに対する基本的視点を見定めようとしたものである。本小論の検討内容ならびに結論は,次のように要約される。(1)疲弊する農村救済策としてなされたこの時期の農商務省による副業奨励施策は,時代の推移につれ,その中心を,地域資源を活用した地域工芸の創生に移していった。(2)初期商工省工芸指導所ならびに高崎におけるブルーノ・タウトは地域工芸のあるべき理念・方法を提示した。両者は,ともに,伝統的・地域固有資源の再認識に基づく工芸デザイン活動が地域社会に根づいていくことこそ,調和ある社会発展にとって不可欠であることを説き,実践した。(3)初期工芸指導所および高崎におけるブルーノ・タウトの活動には地域産業自体の「内発的」活性化に向けての要件が含まれ,今日の地域工芸産業の振興に関しても示唆する点が多い。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 1990 (82), 49-56, 1990

    一般社団法人 日本デザイン学会

被引用文献 (1)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205412399616
  • NII論文ID
    110008444508
  • DOI
    10.11247/jssdj.1990.49_2
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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