頸髄損傷者の温熱刺激に対する生理反応の特徴 : 中間期安静時の適温

書誌事項

タイトル別名
  • Features of Physiological Responses to Thermal Stimuli in Patients with Cervical Spinal Cord Injuries : Optimum Temperature at Rest in Spring and Fall
  • ケイズイ ソンショウシャ ノ オンネツ シゲキ ニ タイスル セイリ ハンノウ ノ トクチョウ チュウカンキ アンセイジ ノ テキオン

この論文をさがす

抄録

頸髄損傷者(以下頸損者)の温熱刺激に対する生理反応の特徴を把握するために、延ペ19名の頸損者と37名の学生を対象として、室温21, 23, 25, 27, 29℃、相刻湿度50%、気流0.15m/s以下、着衣量0.6clo(中間期に相当)、椅座安静の条件で被験者実験を行ったその結果、頸損者の口腔温は23℃以下で下降傾向、25℃以上で上昇傾向にあったことから、この狭い温度範囲の中に適温が存在する可能性がある。頸損者は温熱刺激に対して、低温では四肢の末梢血管収縮の障害、高温では四肢の末梢血管拡張の障害及びほぼ全身にわたる発汗障害が体温調節を困難にしていると思われた。本実験より推側された頸損者の中間期安静時の適温は、1983年に労働科学研究所の住宅熱環境評価研究委員会が策定した「身体障害者に配慮した住宅熱環境評価基準」の中間期の居間24±2℃とほぽ同じであったが、許容範囲は±2℃より狭いことが示唆された。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (24)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ