書誌事項
- タイトル別名
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- Physical and biological properties of a novel anti-adhesive material made of thermally cross-linked gelatin film : preliminary study for the mechanism of the anti-adhesive effect and influence on intestinal anastomosis
- シンキ ユチャク ボウシザイ ネツカキョウ ゼラチン フィルム ノ ブツリテキ セイブツガクテキ トクセイ : ユチャク ボウシ コウカ ノ キジョ オヨビ チョウカン フンゴウブ エノ エイキョウ ニタイスル キソテキ ケントウ
- 新規癒着防止材熱架橋ゼラチンフィルムの物理的生物学的特性 : 癒着防止効果の機序及び腸管吻合部への影響に対する基礎的検討
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抄録
我々は腹部外科手術後の癒着障害の予防軽減を行う為、新規癒着防止膜である熱架橋ゼラチンフィルムを開発作成し、これまで犬を用いた実験にてその優れた癒着防止効果と消化管吻合部に対しても安全に使用できることを報告してきた。今回我々は、熱架橋ゼラチンフィルムの物理的・生物学的特性について基礎的解析を行い、現在臨床で汎用されている癒着防止膜であるセプラフィルム(ヒアルロン酸とメチルセルロースの合材)とそれぞれ比較することにより、その操作性や癒着防止や吻合部への影響等の機序について予備的検討を行ったので報告する。最初に本材とセルロースフィルム(セプラフィルム○R)の引張揃断応力を測定した結果、特にフィルムを90°ひねった状態で牽引した場合、乾燥状態においても湿潤状態おいても、本材はセルロースフィルムに対し有意に強度を保つ事が分かった。次に各フィルムの溶解性試験を行ったところ、本材とセルロースフィルムは類似した溶解性を持ち、約7日間かけて徐々に70-80%溶解していた。一方、各フィルム上での細胞増殖と生死判定試験を行ったところ、ゼラチンフィルム上では経時的な細胞の増殖を認めたのに対し、セルロースフィルム上においては顕著に細胞数の減少がみられ、さらに5日目にはほぼすべての細胞が死滅することが確認された。以上のことから、熱架橋ゼラチンフィルムはセルロースフィルムに比べ、物理的強度が認められ、より操作性に優れると考えられた。セルロースフィルム及びゼラチンフィルムはどちらも腹膜損傷部において癒着形成に重要な約7日間程度物理的なバリアとして存在することで癒着防止をすると考えられるが、セルロースフィルムは細胞増殖を阻害する事で創治癒にも抑制的に作用するのに対し、熱架橋ゼラチンフィルムはそれらを抑制せず、結果的により良好な創傷治癒を伴う癒着防止効果があり、また腸管吻合部においても安全に使用できると考えられた。結論として熱架橋ゼラチンフィルムは吻合部に使用しても負の影響のない優れた癒着防止材であることを報告する。
収録刊行物
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- 同志社大学理工学研究報告
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同志社大学理工学研究報告 52 (2), 149-155, 2011-07-31
同志社大学理工学研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649843744384
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- NII論文ID
- 110008601739
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- NII書誌ID
- AN00165868
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- NDL書誌ID
- 11207085
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- ISSN
- 00368172
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可