Isolation of FGF9 gene that plays an important role in limb regeneration

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  • 四肢再生過程に発現する FGF9 遺伝子の単離

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<目的>有尾両生類に属するイモリは手足(四肢)や眼球内の水晶体を再生できる唯一の脊椎動物である.このイモリの再生機構を解明することは,ヒトをはじめとした手足(四肢)などを再生できない脊椎動物への応用が可能となるため,今後有用な医療・看護技術の開発につながるものとして,現在欧米諸国をはじめとした世界各国で活発に研究がなされている.しかしながら,イモリに関する分子生物学的解析は他の脊椎動物と比べて遅れており,そのような状況を克服するためにも,再生に関わる遺伝子を単離し,解析することは多くの観点から重要である. <結果>創傷治癒や手足(四肢)の発生過程に重要な働きをすることが明らかとなっている繊維芽細胞増殖因子(FGF)分子に注目し,四肢再生過程に発現しているFGF9という分子の単離に成功した.単離されたFGF9は,全長ではないが長さ1.5kbであり,翻訳領域は750bpの長さであった.また,265個以上のアミノ酸残基をもつタンパク質に翻訳されると推測された. <考察>四肢再生には末梢神経系の分泌タンパク質が重要な働きをしていることがわかっている.今回単離されたFGF9はヒトなど哺乳類で末梢神経系に発現・機能していることが分かっている分子であり,脊椎動物の四肢再生に重要な働きをしていることが予想される.

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