ブナシメジの栄養生長環境と生長時の加水分解酵素活性

• 寺下 隆夫

  近畿大学農学部食品微生物学研究室

• 慮 成金

  近畿大学農学部食品微生物学研究室

• 吉川 賢太郎

  近畿大学農学部食品微生物学研究室

• 獅山 慈孝

  近畿大学農学部食品微生物学研究室

書誌事項

タイトル別名

• Nutritional environment for mycelial growth and hydrolytic enzyme activities during the vegetative growth of Hypsizygus marmoreus

抄録

ブナシメジの栄養生長環境について検討した.本菌の生育最適温度は25℃付近,栄養生長の培地初発pHは7付近であった.栄養生長にはグルコースが最適な炭素源で,スクロース,トレハロース,デンプン,キシロース,マルトースでも比較的良好な生長を示した窒素源としてはポテト抽出液(200gポテト)およびライドビヤーイーストが最良であった.カザミノ酸,麦芽エキス,グルタミン酸は本菌の生長に対して極めて悪い結果を示した.本菌の栄養菌糸の生長時における菌体外および菌体内に生産される加水分解酵素活性を併せて調べた.菌体外酵素ではβ-1, 3-グルカナーゼの菌糸生育に伴う活性上昇が著しかった.また,CM-セルラーゼ,アビセラーゼ,中性プロティナーゼ活性が生長に随伴して上昇した.菌体内酵素ではCM-セルラーゼ,アビセラーゼ活性が高かった.中性プロティナーゼ,酸性プロティナーゼ,N-アセチル-β-D-グルコサミニターゼ活性も確認された.キチナーゼ活性は培養25〜30日目に著しく高くなった.β-1, 3-グルカナーゼ活性は極端に低かった.また,プロティナーゼ活性は酸性より中性プロティナーゼが高いレベルを示した.

収録刊行物

• きのこの科学

  きのこの科学 2 (1), 15-20, 1995

  日本きのこ学会

詳細情報

• CRID: 1390001206132151168
• NII論文ID: 110008679382
• NII書誌ID: AA11956998
• DOI: 10.24465/kinoko.2.1_15
• ISSN: 24330965
• ISSN: 13407767
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可