質保証のための病院業務における要員配置モデルの提案

  • 下野 僚子
    東京大学大学院 工学系研究科化学システム工学専攻 飯塚・水流研究室
  • 水流 聡子
    東京大学大学院 工学系研究科化学システム工学専攻 飯塚・水流研究室
  • 飯塚 悦功
    東京大学大学院 工学系研究科化学システム工学専攻 飯塚・水流研究室

書誌事項

タイトル別名
  • A Model for Personnel Allocation for Quality Assurance at Hospitals
  • シツ ホショウ ノ タメ ノ ビョウイン ギョウム ニ オケル ヨウイン ハイチ モデル ノ テイアン

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抄録

病院では,要員の力量が医療の質を左右することに加え,専門性を持った要員の充足が難しい現状があることから,どの業務に誰を対応付けるかを検討する要員配置は重要な課題である.病院における要員配置では,多様な患者ニーズに応えるために業務が複雑であることや,要員の専門技術の習熟度がばらついていることを考慮する必要があるが,その方法論は確立していると言えない.本稿では,病院業務の特徴を考慮した要員配置の方法論の開発を目的とする.要員配置は,必要力量の把握・保有力量の把握・要員配置パタンの導出の3要素から構成されると考え,各要素に病院業務における考慮事項を盛り込み「病院業務における要員配置モデル」を構築した.必要力量の把握では,病院業務の特徴を考慮した記述に基づき,評価すべき項目と必要な要員数を明らかにする.保有力量の把握では,習熟度を反映できるレベル別の評価項目を用いて要員を評価する.要員配置パタンの導出では,保有力量が必要力量を満たさない状況でも質保証を実現できる要員配置を検討する.提案モデルにより,従来よりも,質保証および人材の有効活用の上で適切な要員配置パタンを導出することが可能となった.

収録刊行物

  • 品質

    品質 41 (3), 371-381, 2011

    一般社団法人 日本品質管理学会

参考文献 (12)*注記

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