クマイザサ(Sasa senanensis Rehder)の蛋白糖化最終生成物(AGEs)生成抑制作用の研究

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  • Effect of Kumaizasa (Sasa senanensis Rehder) on the inhibition of advanced glycation end product (AGEs) formation
  • クマイザサ (Sasa senanensis Rehder) ノ タンパク トウカ サイシュウ セイセイブツ (AGEs) セイセイ ヨクセイ サヨウ ノ ケンキュウ

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抄録

グルコースと蛋白質の非酵素的な糖化反応により,蛋白糖化最終生成物(advanced glycation end products: AGEs)が生成される.AGEsの生体内蓄積は糖尿病合併症や加齢に伴う疾患に関与しているため,近年では抗糖化は健康増進,疾患予防,アンチエイジングなどの分野で注目されている。本研究ではクマイザサ抽出物(Sasa senanensis Rehder)の抗糖化作用を検討し,「抗糖化」をキーワードとした健康食品・化粧品素材しての可能性を模索することを目的とした.今回,ヒト血清アルブミン(human serum albumin; HSA)とグルコースを反応させたin vitro実験系において,蛍光性AGEs,3-デオキシグルコソン(3DG),ペントシジン(Pent),カルボキシメチルリジン(CML)をAGEsとして評価し,陽性対照として塩酸アミノグアニジン(AG)を用い,蛍光測定法・ELISA法・HPLC法にてAGEsの測定を行った。抗糖化活性としてIC50(50%生成阻害濃度)を算出した。蛍光性AGEsに関してクマイザサ(粉末)の抗糖化活性のIC50はAGと同等であった.クマイザサ(熱水抽出物)の抗糖化活性のIC50はAGと比べ極めて小さかった.3DG生成阻害活性に関して,クマイザサ(熱水抽出物)のIC50はアミノグアニジンと同等であった.クマイザサ(粉末)のIC50はAGよりも極めて小さかった.Pent生成阻害活性に関して,AGと比較してクマイザサ(粉末)および(熱水抽出物)のIC50は極めて小さかった.CML生成阻害率に関して,AGと比較してクマイザサ(粉末)および(熱水抽出物)のIC50は極めて小さかった.クマイザサについては初めて糖化物生成抑制作用が確認され,健康食品・化粧品素材としての可能性が期待される.

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