ダイレクトボンディング法による治験例

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抄録

矯正臨床において,不正咬合の治療法として多くの場合金属帯環を用いる方法がとられているが,これには装置の製作に多くの時間と労力を要し,又口腔衛生上および審美的見地等からも問題がある。これらの諸問題を解決するため,1965年以来矯正用ブラケットを直接歯に接着する方法が研究報告されている。最近三浦等によりプラスチックブラケットを直接に歯に接着させる方法(direct bonding system. D.B.S)が発表された。新しく改良されたオルソマイトII Sは,以前のものに比べ,20%以上の接着力を有し,硬化時間も早く,又歯面の脱灰操作において用いられるリン酸に着色がなされ,粘着性も与えられたので,使用が容易かつ確実となった。北海道大学歯学部附属病院矯正科においても多くの症例にD.B.S.を使用している。今回は,D.B.S.適用と思われる4症例,Angle2級1類前歯部叢生症例,埋伏歯症例,歯周疾患を伴った高年齢老症例,外科矯正症例を報告し,併せて臨床における種々の問題点について検討したいと思う。

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  • CRID
    1390282680728661888
  • NII論文ID
    110008698625
  • DOI
    10.20760/dokyo.6.1_20
  • ISSN
    24326747
    0916202X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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