四倍体コムギ品種エンマーおよびピラミダーレの開花特性とその遺伝的制御機構

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タイトル別名
  • Flowering traits and their genetic basis in the ancestral tetraploid wheat varieties 'Emmer' and 'Pyramidale'

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抄録

京都大学のブランドビールの原料である古代コムギ品種,エンマーおよびピラミダーレの開花特性について詳細な解析を行った.これらの品種はそれぞれT.turgidum L.ssp.dicocconおよびssp.turanicumに分類され,これまでにその栽培に必要な農業特性に関する情報はほとんど得られていない.その開花期を決定する要因(日長反応性,春化要求性,純粋早晩性)の評価を行った結果,これら2品種はいずれも春播き型の感光性品種であり,純粋早晩性程度は,エンマーがピラミダーレよりの小さいのに対して,感光性程度はエンマーの方が大きいことが明らかになった.さらに,2品種間のF2を用いた解析から,ピラミダーレはPpd-A1座にコムギ育種に有用な不感光性遺伝子をもつことが判明した.

収録刊行物

  • 作物研究

    作物研究 56 (0), 67-71, 2011

    近畿作物・育種研究会

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