-
- 小林 江里香
- 東京都健康長寿医療センター研究所社会参加と地域保健研究チーム
-
- LIANG Jersey
- University of Michigan
書誌事項
- タイトル別名
-
- Age and Cohort Differences in Social Networks among Older Adults
- 高齢者の社会的ネットワークにおける加齢変化とコホート差 : 全国高齢者縦断調査データのマルチレベル分析
- コウレイシャ ノ シャカイテキ ネットワーク ニ オケル カレイヘンカ ト コホートサ : ゼンコク コウレイシャ ジュウダン チョウサ データ ノ マルチレベル ブンセキ
- Findings from Nationwide Longitudinal Survey for Japanese Elderly through Multilevel Analysis
- 全国高齢者縦断調査データのマルチレベル分析
この論文をさがす
抄録
異なるライフステージで高度経済成長期を経験した3つの出生コホート (C1: -1915年, C2: 1916-25年, C3: 1926-36年) を対象に, (1) 高齢期の社会的ネットワークやその加齢変化におけるコホート差と, (2) コホート効果の媒介要因を検討した. ネットワークは, 親友数, 親しい近隣数, 友人等との対面接触頻度, 所属グループ数, グループ参加頻度で測定した. 全国の60歳以上を対象とした7回の縦断調査から4,999人, 1万6955件のデータを用いてHierarchical Linear Modelによるマルチレベル分析を行った結果, どのネットワークも加齢に伴い曲線的に減少していたが, グループ参加の変化の仕方はコホートにより異なっていた. また, 男性では最近の2コホート (C2, C3) はC1に比べて近隣数や対面接触頻度が低いのに対し, 女性では近隣数のコホート差は男性より小さく, 親友数や接触頻度は最近のコホートのほうが高い傾向があり, 男女差 (女性>男性) が拡大していた. グループ数・参加頻度は, C1では男性のほうが女性より高かったが, 参加頻度についてはC3で男女差が逆転していた. コホート効果の一部は社会経済的要因により説明できたが, 健康・社会経済的・家族要因投入後もコホート差は残った. 本結果は, 社会的ネットワークの男女差は普遍的ではなく, コホートが経験したライフコースにより変わりうることを示している.
収録刊行物
-
- 社会学評論
-
社会学評論 62 (3), 356-374, 2011
日本社会学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204293544960
-
- NII論文ID
- 110008730908
-
- NII書誌ID
- AN00109823
-
- ISSN
- 18842755
- 00215414
-
- NDL書誌ID
- 023457178
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可