イチジクヒトリモドキ大阪個体群の発育と休眠における日長と温度の影響

  • 平井 規央
    Entomological Laboratory, Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture University
  • 坂本 佳子
    Entomological Laboratory, Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture University
  • 石井 実
    Entomological Laboratory, Graduate School of Life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture University

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of photoperiod and temperature on development and diapause in a noctuid moth, Asota ficus (Fabricius) (Lepidoptera: Noctuidae), of the Osaka population

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抄録

イチジクヒトリモドキAsota ficusの室内飼育における温度・日長反応と季節消長の調査を本種の近年の分布北限に近い大阪府において2008〜2009年に行った.20℃では,短日条件(10L-14D,11L-13D,12L-12D)でほとんどの個体が蛹期に休眠に入ったが,長日条件では発育が遅延することなく羽化に至った.25℃では日長にかかわらず,休眠にはいる個体はいなかった.20℃における臨界日長は約12.5時間であった.休眠深度は日長によって異なり,低温処理後,羽化までの日数は12L-12Dで10L-14Dよりも長かった.どの温度日長条件下においても羽化5日後にはほとんどの雌成虫が成熟卵を有していた.準野外条件では,10〜12月に蛹化した個体が翌年の5月上旬に羽化した,野外では,卵塊や幼虫の集団は8月を除く5〜11月に見られた.

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 62 (4), 166-174, 2011

    日本鱗翅学会

参考文献 (34)*注記

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