家族が患者の手を握る行為の有用性

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タイトル別名
  • The Efficacy of the Family's Handholding on the Patients
  • カゾク ガ カンジャ ノ テ オ ニギル コウイ ノ ユウヨウセイ

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抄録

認知機能が低下している患者とのかかわりに対して,家族が無力感を感じていることは多い.その中で,家族が患者の手を握りながら寄り添っている光景をよくみかける.そこで,手を握る行為が患者の自律神経機能に与える影響を客観的に評価することは,家族の自己効力感の向上につながると考えられた.今回,家族が手を握る行為による患者の胃運動機能の変化,その結果の説明による家族の自己効力感の変化を評価した.対象は,胃瘻による栄養を受けている認知機能の低下した癌終末期を含む患者とその付き添い家族の計13組とした.胃運動機能は,体外式超音波で評価した.家族の自己効力感は,一般性自己効力感尺度などで評価した.結果は,家族が手を握る行為下では非行為下と比較し,前庭部運動能,胃排出能ともに有意に亢進した.その結果の説明にて,家族の自己効力感は高まった.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 52 (2), 134-140, 2012

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (17)*注記

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