概念モデルに基づく柔軟なO/Rマッピングを実現するフレームワークDBPowderの提案

この論文をさがす

抄録

現在,ウェブ,オブジェクト指向,関係データベースの一般化などに伴い,データ永続化に関する開発の効率化を目的とした O/R マッピング技術の重要性が増しており,O/R マッピングのためフレームワークが多数提案されている.これらは,1) オブジェクト指向言語で記述するクラスと関係データベース中のリレーションについて,単純な対応関係を前提とするもの,2) 複雑なクラス定義とリレーションの間の対応関係を記述できるもの,の二種類に大別される.前者は扱いやすい反面,複雑なオブジェクトを扱いづらい欠点がある.一方で後者は,複雑なクラス定義が最初から要求されるため,開発の初期段階でアプリケーションロジックの詳細が定まっていない場合に使いづらいという問題がある.本研究では,Extended Entity-Relationship (EER) モデルをベースとしたモデル記述と,有向グラフ併用によりアプリケーションロジックを反映できるクラス定義を組み合わせた,O/R マッピングフレームワーク DBPowder を提案する.DBPowder では,EER モデルでクラスとリレーションの単純な対応関係を扱い,有向グラフ併用によりアプリケーションに固有の性質を捉えるという方針をとることで,初期開発におけるコスト低減と,複雑なアプリケーションロジック対応の両立を図ることができた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1571135652846506368
  • NII論文ID
    110009424990
  • NII書誌ID
    AN10114171
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ