燃燈佛授記物語の形成と発展:―― 『聖燃燈授記大乗経』と他の諸伝承との関係―― The Formation and Development of the Dipamkara Prophecy Story::The Arya-Dipamkaravyakarana-nama-mahayanasutra and Its Relation to Other Versions

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Abstract

燃燈佛授記物語の単独經典があったことは,『佛本行集經』の記述からも想像できるが,現存しているのはチベット語聖典カンジュルの中にある『聖燃燈授記大乗経』だけのようである.かつて,Leon Feerがフランス語訳を出したが,ほとんど注目されていなかった.筆者は『国際仏教学大学院大学研究紀要』15号(2011,5), 81-141で,チベット文と英訳を出版し,その中で,まず燃燈佛の誕生・成道・教化の物語部分の比較を行い,『印度学仏教学研究』59巻3号で論じた菩薩の名前による,諸本の伝承の分類が内容においても対応していること,特にチベット語単独經典は,もっとも発展して整った形を示しており,『佛本行集經』ならびに『四分律』と非常に近いことを論証したが,本論文ではさらに,授記物語部分の比較を行い,同様の結果が得られた.特に注目されるのは,ガンダーラ美術の蓮華の描写と分類した諸本の関係が明らかになったこと,釈迦牟尼の妻の名前も,3分類に対応していること,また布髪について,通説となっているような泥地を覆うというエピソードが存在しない文献もあり,むしろ布髪は燃燈佛の足を泥に汚れないようにするためではなく,菩薩の発心の堅いことを表現するためのものであることを論じた.

Journal

  • Journal of Indian and Buddhist Studies (Indogaku Bukkyogaku Kenkyu)

    Journal of Indian and Buddhist Studies (Indogaku Bukkyogaku Kenkyu) 60(3), 1204-1213, 2012

    Japanese Association of Indian and Buddhist Studies

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    110009425721
  • NII NACSIS-CAT ID (NCID)
    AN00018579
  • Text Lang
    ENG
  • ISSN
    0019-4344
  • NDL Article ID
    023527552
  • NDL Call No.
    Z9-55
  • Data Source
    NDL  NII-ELS  J-STAGE 
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