ジュニャーナパーダ著『四支成就法普賢母』Caturangasadhana-Samantabhadriの復元 Reconstruction of Jnanapada's Caturangasadhana-Samantabhadri

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Abstract

ジュニャーナパーダ(Jnanapada, ca. 750-800)は,『秘密集会タントラ』ジュニャーナパーダ流の祖として知られる一方で「生起・究寛」の二次第及び「瓶・秘密・般若智」三灌頂次第の体系化にも大きな役割を果たしたと考えられる.彼の生起次第に関する著作としてチベット大蔵経には『普賢成就法』(東北1855)と『四支成就法普賢母』(東北1856)両書が収録される.サンクリット原典は現在断片が回収されるに留まっている.前者はリンチェンサンポ(Rin chen bzan po, 958-1054),後者はスムリティジュニャーナキールティ(Smrtijnanakirti)によって訳出された.このうち『四支成就法普賢母』は偈の順序が著しく混乱し,ところどころ欠損部分も見出される.そのため内容的に極めて類似する両書を同一原典からの異訳と看倣すかどうかはチベットで古来より議論されてきた.大蔵経には『普賢成就法』・『四支成就法普賢母』両書に対してあわせて4種類の注釈が残されている.筆者の調査によれば,ヴィタパーダ(Vitapada ca. 920-970 C.E.)の『四支成就法普賢母注』(東北1872)中に『四支成就法普賢母』スムリティ訳のほぼ全文が収録されていることが明らかになった.したがってヴィタパーダ注より『四支成就法普賢母』における偈の再配列および欠損部分を補うことが可能である.さらに上記の注釈文献を用いて『普賢成就法』・『四支成就法普賢母』両書を対照したところ,伝達者の系統にあわせていくつかの異読が見出された.すなわち『普賢成就法』はタガナ・ラトナーカラシャーンティを経てリンチェンサンポに続く系統であり,一方『四支成就法普賢母』はヴィタパーダを経てツァラナ・イェーシェーゲンツェン(Tsalana Ye ses rgyal mtshan)に続く系統だということが出来る.

Journal

  • Journal of Indian and Buddhist Studies (Indogaku Bukkyogaku Kenkyu)

    Journal of Indian and Buddhist Studies (Indogaku Bukkyogaku Kenkyu) 60(3), 1264-1270, 2012

    Japanese Association of Indian and Buddhist Studies

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    110009425729
  • NII NACSIS-CAT ID (NCID)
    AN00018579
  • Text Lang
    ENG
  • ISSN
    0019-4344
  • NDL Article ID
    023527776
  • NDL Call No.
    Z9-55
  • Data Source
    NDL  NII-ELS  J-STAGE 
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