食品の保温温度が食塩の拡散に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
-
- Effect of Cooling Rate after Cooking on Salt Permeation: Does Salt Permeate into Food during Cooling?
- ショクヒン ノ ホオン オンド ガ ショクエン ノ カクサン ニ オヨボス エイキョウ
この論文をさがす
抄録
煮物の味は冷めるときにしみ込むという言い伝えを検証するために,ジャガイモ,ダイコン,コンニャクを2 cm角の立方体に成形し,1%食塩水中で食べられる軟らかさまで加熱後,0,30,50,80,95°Cで90分まで保温し,30分後と90分後に外層部と内層部の食塩濃度を測定した。温度降下条件を各設定温度に試料を加熱した鍋のまま移す緩慢条件と,氷水に鍋をつけて設定温度まで下げた後保温する急速条件の2種とした。いずれの条件でも,保温温度が高いほど,食塩の内部への拡散は大きく,このことは官能評価でも確認された。これらの結果から冷めるときに味がしみ込むということは見いだせなかった。ソレ効果についても検討したが,ソレ効果で煮物の調味料の拡散を説明することはできないことがわかった。冷めるときに味がしみ込むというのは,冷める時間に調味料が内部へ拡散することを言っているのではないかと考えられる。
収録刊行物
-
- 日本調理科学会誌
-
日本調理科学会誌 45 (2), 133-140, 2012
一般社団法人 日本調理科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680480964352
-
- NII論文ID
- 110009437802
-
- NII書誌ID
- AN10471022
-
- ISSN
- 21865787
- 13411535
-
- NDL書誌ID
- 023658575
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- NDL-Digital
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可