Alport-leiomyomatosis症候群の1小児例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Alport-leiomyomatosis Syndrome in a Child
  • 症例報告 Alport-leiomyomatosis症候群の1小児例
  • ショウレイ ホウコク Alport-leiomyomatosis ショウコウグン ノ 1 ショウニレイ

この論文をさがす

抄録

Alport症候群に平滑筋腫症の合併するAlport-leiomyomatosis症候群の1小児例を経験した.症例は8歳の男児.嘔吐と血尿を主訴に来院した.CT・MRIで胸部下部食道から腹部食道の著明な壁肥厚を認め,食道造影では腫瘤形成による食道内腔の狭窄・通過障害を認めた.また,胸部中部食道壁はびまん性に肥厚していた.腫瘍生検で平滑筋腫と判明,腎生検で糸球体基底膜にCOL4A5の欠損を認めた.食道の通過障害のため,下部食道切除術・胃噴門部切除術を施行した.術後2年経過した現在も食道にはびまん性平滑筋腫が残存するが,腫瘍の増大傾向などはない.本症候群の予後は,Alport症候群の腎障害のため不良とされる.Alport-leiomyomatosis症候群はX連鎖優性遺伝の疾患で本邦報告例は自験例を含め6例のみである.母親と妹(死亡)も食道および腎臓に病変を有し,同一疾患である可能性が高く,慎重な遺伝カウンセリングが必要である.

収録刊行物

参考文献 (23)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ