証券取引所の売買停止措置に関する考察 : 2012年2月の事例より

DOI 機関リポジトリ Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • A study of trading halts in the stock exchange : the case of February, 2012
  • ショウケン トリヒキジョ ノ バイバイ テイシ ソチ ニカンスル コウサツ : 2012ネン 2ガツ ノ ジレイ ヨリ

この論文をさがす

抄録

(本文[あらまし] より)本稿は2012年2月2日に東京証券取引所で起きたシステム障害に伴う前場の売買停止措置を対象として、売買停止措置が該当市場にどのようなインパクトを及ぼしたか、さらに売買停止措置を受けた銘柄が他証券取引所で売買が可能な場合に市場参加者にどのような行動を促したか等を検証する。本稿の検証結果によれば、今回の売買停止措置自体が市場全体に対して大きな混乱を誘引したとは認められない。ただし、(きわめて数が限られているものの)売買停止措置中に他の証券取引所での取引が活発であった銘柄に対してイベント・スタディを用いて検証したところ、売買停止措置解除後に、正の超過収益率を生むことが明らかとなった。こうした検証結果はわが国において市場参加者が質の高い代替市場を求めていることの現れであり、国内における代替市場の整備が必要なことを示唆するものと考えられる。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ