悪性リンパ腫びまん性大細胞型Bリンパ腫(Diffuse large B-cell lymphoma)の発生母地と亜分類に関する検討

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タイトル別名
  • The study of the origin and subdifferentiation of the malignant lymphoma diffuse large B-cell lymphoma
  • アクセイ リンパ シュビマンセイ ダイ サイボウガタ Bリンパ シュ Diffuse large B cell lymphoma ノ ハッ セイボチ ト アブンルイ ニ カンスル ケントウ

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抄録

104例の悪性リンパ腫びまん性大細胞型Bリンパ腫(Diffuse large B-cell lymphoma:以下DLBCL)症例を、Hans et al1)の方法に従い、腫瘍細胞がGerminal center B type (GCB type)か、Non-germinal center B type (Non-GCB type)かに亜分類するために、CD10、MUM-1、BCL-6の抗体を用いて免疫組織化学的に検討した。また、悪性度判定のためにKi-67の免疫組織化学と、核分裂数をカウントした。免疫組織化学染色の結果、BCL-6またはCD10陽性のGerminal center B type (GCB type) 24例(23%)と、主としてMUM-1陽性例のNon-germinal center B type (Non-GCB type) 80例(77%)に分類した。GCB typeの腫瘍細胞は、くびれのあるクロマチンの豊富な核を有し、細胞質の乏しいcentroblasticないしはcentrocyte様細胞であった。一方、Non-GCB typeの腫瘍細胞は、類円形ないし楕円形の大型核を有し、著明な核小体が認められ、好塩基性の豊かな細胞質を有する免疫芽球様細胞ないしは形質細胞様細胞が増殖していた。しかしKi-67の免疫染色と核分裂数のカウントによる悪性度判定の結果、GCB typeと Non-GCB typeの間に有意差はなかった。

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