摂食障害治療者のボディイメージ、ダイエット体験、摂食態度、ジェンダー観

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タイトル別名
  • A Study about Body Images, Dieting Experiences, Eating Attitudes and Gender views of Therapists' for Eating Disorders

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抄録

摂食障害の発症要因の一つとして、家族、友人などの周囲の摂食態度、ボディイメージ、ジェンダー観の影響がいわれている。治療の場で摂食障害患者と日常的に接する治療者自身の摂食態度、ボディイメージ、ジェンダー観を知ることは興味深い。本研究では、摂食障害の治療専門家、日本摂食障害学会員123名を対象に身長、体重、ボディイメージ、ダイエット体験、EAT-26を用いた摂食態度、他者の評価に関する態度を匿名、郵送方式で調査した。回収された73名を分析対象とした。その結果、BMIと自己評価によるボディイメージに差があり女性治療者に非適正な認知を有する者が多い。ダイエット体験、ダイエット理由においても女性治療者は関心が高く、美容上の理由が多い。摂食態度は女性、男性治療者共に健全であった。ジェンダー観では、外見上、性格上牧野のいう日本における性役割ステレオタイプを身につけている治療者が多く、特に女性治療者にその傾向が顕著であった。これらのことから治療者自身も痩身追求文化、ステレオタイプなジェンダー観から自由ではない傾向が示唆された。摂食障害の予防プログラムにおいて治療者自身のジェンダー観の検証の重要性を述べた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1571698602864599680
  • NII論文ID
    110009536637
  • NII書誌ID
    AA12209029
  • ISSN
    18813097
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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