『リア王』におけるエドマンドの内的世界

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タイトル別名
  • The Inner World of Edmund in King Lear
  • 『 リアオウ 』 ニ オケル エドマンド ノ ナイテキ セカイ

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抄録

人間は他者との関係を持って生きている。真の人間関係とは何か。『リア王』の主人公が藤の末、手にするのは、コーディーリアとの揺るぎない関係である。シェイクスピアは副筋を編み出し、この理想的な人間関係を際立たせる人物を描いている。それがグロスターの私生児エドマンドである。私生児に対する差別と偏見をもつ社会の中で、父親から人前で息子と認めるのを恥ずかしがられる存在である。彼は感情を封印し、他者を騙す道を選ぶ。エドマンドが死の直前に変われたのは何故か。人間関係の兆しと愛を感じ取ることができたからである。真の人間関係には人を変える力がある。その基盤は相互の愛と尊敬である。人間関係の視点からエドマンドの内的世界を探る。

収録刊行物

  • 人間と環境

    人間と環境 3 (0), 11-19, 2012

    河原学園 人間環境大学

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