多民族社会を形成するミクロ的関係性への考察 : ゴッフマン理論の観点から

書誌事項

タイトル別名
  • タミンゾク シャカイ オ ケイセイ スル ミクロテキ カンケイセイ エ ノ コウサツ : ゴッフマン リロン ノ カンテン カラ
  • Study on micro-structure of relationships in multi-ethnic society : From the standpoint of Goffman's theory

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抄録

マレーシアは多民族・多文化社会であるが,世界的に民族要因の紛争が拡大するなかで1969 年5 月のマレー系・中国系の対立を最後に大きな紛争を経験していない社会である。この要因として民族横断的で強力な政権政党の存在を挙げる者がいるが,この政治体制も基盤となる日常世界とリンクしているものである。本論文では多民族が混交する日常世界に焦点を当て,ゴッフマンの儀礼論・集まり構造論を柱としその安定化の様相を検討している。すなわち人々が多民族的集まりの状況を感得しながら自己を表出し,また他者の民族・宗教スティグマを捨象する「戦略的パフォーマー」像を提示するとともに,異なる民族が接触する領域に彼らが創りだす「境界の集まり」を考察し,これらが多民族間の平和維持に寄与している事実を明らかにしている。

エスニシティ

境界

ゴッフマン

集まり

マレーシア

identifier:DS004100007323

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