施設規模と知的障害のある人の自己決定との関連 : 担当支援職員による質問紙に対する回答をもとに

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タイトル別名
  • The relationship between size of residential facility and self-determination of people with intellectual disability : Based on reports of their direct care staff

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抄録

本研究の目的は,わが国における施設規模と知的障害のある人の自己決定との関連を検討することである.そこで,大阪知的障害者福祉協会に加盟している施設等で生活する知的障害のある人を対象として,郵送調査を実施した.有効回答数は693票で,回収率は71.7%であった.質問紙には,本人の担当支援職員に回答してもらった.重回帰分析の結果,自己決定のすべての領域に施設規模が影響を及ぼしていることが明らかとなった.また,統制変数である障害程度区分および年齢についても,ほとんどの自己決定領域に対して関連を示していた.ただし,「友人・知人の選択および共有時間に関する自己決定」領域については,本重回帰モデルでは説明率が低かったため,より高い妥当性をもつモデル構築の必要性が示唆された.これらの知見をもとに,個別的ニーズへの対応および友人・知人との接触機会の提供を,今後の自己決定支援における課題として提言した.

収録刊行物

  • 介護福祉学

    介護福祉学 16 (1), 18-28, 2009-04-01

    日本介護福祉学会

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