わざ、カリスマ、不透明な身体 : 音楽家の場合

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書誌事項

タイトル別名
  • Art, charisma and opaque body in the music peformance
  • ワザ、カリスマ、フトウメイナ シンタイ : オンガクカ ノ バアイ
  • 講演記録 わざ、カリスマ、不透明な身体--音楽家の場合
  • コウエン キロク ワザ カリスマ フトウメイ ナ シンタイ オンガクカ ノ バアイ
  • わざカリスマ不透明な身体 : 音楽家の場合

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抄録

音楽や舞踏は,芸術のシステムの中で長年その地位が低く扱われてきた.それは,古代ギリシャで身体を使う作業をすべて奴隷にさせていたことに起因し,長らくヨーロッパでは身体を使う職業が一段下とみなされてきた.このように音楽や舞踏といった芸術は極めて身体との関係性が強いジャンルである.作曲家が楽譜を書いているとき,様々な身体の格好,構えなどを想定している.つまり,楽譜は身体の格好の記録としての側面があることを理解する必要がある.時代によって,作曲家によって,あるいは様式によって,ある曲に適切な身体の格好というものが暗黙に合意されている.それは楽譜通りに音符をたどっていけば,そのような格好で演奏せざるを得ないようになっているからである.音楽は身体と音の振動,空気の振動といったものが互いにくっついて,たとえそこに身体が現前していない所でも,われわれはそこにその振動を発生させた身体を想定してしまう.その意味で音楽は非常に生々しい芸術といえるのである.

収録刊行物

  • 文化情報学

    文化情報学 6 (1), 47-59, 2011-03-10

    同志社大学文化情報学会

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