<総説>性同一性障害に対する手術治療の現況

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  • ソウセツ セイ ドウイツセイ ショウガイ ニ タイスル シュジュツ チリョウ ノ ゲンキョウ

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抄録

性同一性障害(gender identity disorder)とは,身体の性(sex)と心の性(gender)が一致しない状態である。ある映画のエピソードのように,男性と女性が心のみ入れかわってしまったような状態と考えると理解しやすい。治療としては,精神療法,ホルモン療法,手術療法が挙げられるが,精神療法によって,心の性を変えることは不可能であることが分かっている。したがって,ホルモン療法や手術療法を用いて身体の性を心の性に合わせようとする治療が行われる。身体の性を反対の性に近づける手術を性別適合手術(sex reassignment surgery;SRS)と呼ぶ。生殖機能を全廃する手術が含まれるので,可能な限り,精神科医,婦人科医,泌尿器科医,形成外科医,法律家などの専門家から構成されるジェンダークリニック委員会などによって治療適応が検討されるべきである。

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