SIMD命令セットを用いた浮動小数点演算における精度低下検出

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抄録

計算機の数値計算に用いられる浮動小数点演算では,桁落ち,情報落ち,丸めの影響により精度低下を引き起こす場合がある.現在,数値計算の浮動小数点演算規格として広く用いられる IEEE754 は,桁落ち,情報落ちに対する例外の定義が無いため,演算結果の信頼性保証が不十分である.そこで本研究は,効率の良い精度低下検出を行うために,SIMD 命令セットを用いた精度低下検出手法を提案し,ソースコードを書き換えずに精度低下検出を行うシステムを,コンパイラインフラストラクチャである LLVM を用いて,精度低下検出コードをコンパイル時に組み込むことで実現した.その結果,SIMD 命令セットを用いた精度低下検出手法では,関連研究と比較して,精度低下検出を 24 倍高速化した.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570291227987050112
  • NII論文ID
    110009579616
  • NII書誌ID
    AN10444176
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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