特別養護老人ホームにおいて認知症高齢者への食事ケアを協働することについての看護・介護職の認識

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タイトル別名
  • Recognition of the Necessity of Cooperation in Dietary Care among Nursing and Care Staff for the Elderly with Dementia at a Special Elderly Nursing Home

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抄録

本研究の目的は,特別養護老人ホーム(以下,特養)において,認知症高齢者の食事ケアを協働することについての認識を看護・介護職双方の視点から明らかにすることである.特養に勤務する看護師と介護福祉士を対象に,認知症高齢者の食事ケアを協働して行っている経験について面接調査を行い,得られたデータから協働することに関する認識を質的に分析した.その結果,両職種とも食べられないことへの対応を,協働する状況として挙げており,看護師は《看護職の医療的なアセスメントに基づいて,食事摂取量の減少や誤嚥に対する予防の援助方法を助言する》等,協働の必要性を意図していた.一方介護福祉士は,《食事行動がとれないことや誤嚥がみられるため,看護職の医療的な判断に基づいてケアをする》等の必要性だけでなく,《食事ケアは介護職の守備範囲なので協働する必要はない》等の意図も示していた.認知症高齢者の個々のニーズに沿ったケアには看護・介護職の協働が必須となるが,そのためには双方の認識を理解したうえで協働のあり方を検討することが重要であると考える.

収録刊行物

  • 老年看護学

    老年看護学 17 (2), 38-46, 2013

    一般社団法人 日本老年看護学会

参考文献 (11)*注記

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