大腸菌アンモニア同化制御機構のダイナミックモデルの構築
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- 前田和勲
- 九州工業大学大学院情報工学研究院生命情報工学研究系
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- FredC.Boogerd
- Molecular Cell Physiology, Netherlands Institute for Systems Biology, VU University Amsterdam
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- FrankJ.Bruggeman
- Regulatory Networks Group, Netherlands Institute for Systems Biology|Life Sciences, Centre for Mathematics and Computer Science (CWI)|Synthetic Systems Biology, Swammerdam Institute for Life Sciences, University of Amsterdam
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- HansV.Westerhoff
- Molecular Cell Physiology, Netherlands Institute for Systems Biology, VU University Amsterdam|Synthetic Systems Biology, Swammerdam Institute for Life Sciences, University of Amsterdam|Manchester Centre for Integrative Systems Biology, University of Manchester
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- 倉田博之
- 九州工業大学大学院情報工学研究院生命情報工学研究系|九州工業大学バイオメディカルインフォマティクス研究開発センター
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抄録
アンモニアは大腸菌にとって最適な窒素源である.大腸菌は,TCA 回路の中間代謝物である α-ケトグルタル酸にアンモニアを付加し,グルタミン酸とグルタミンを合成する.細胞内の窒素のほとんどはこの 2 つの代謝物に由来するものである.このような理由から,大腸菌がどのようにアンモニアを同化し,グルタミン酸とグルタミンの合成を制御しているのか明らかにすることは重要である.我々は,大腸菌アンモニア同化システムの新しいダイナミックモデルを構築した.動力学パラメータ推定では,推定値と測定値の差が最小になるように遺伝的アルゴリズムにペナルティ戦略を組み合わせた.我々のモデルは,近年発表されたメタボロームデータを定量的に再現できる.最近,グルタミン酸合成酵素に対するアスパラギン酸の競争阻害の重要性が指摘されたが,本稿ではその検証も行う.また GOGAT 欠損株と GOGAT 欠損サプレッサー変異株の解析も行う.アンモニアが豊富な条件では,グルタミン酸の過剰な蓄積によってサプレッサー変異株は野生株よりも増殖が遅いことが予測された.
収録刊行物
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- 情報処理学会研究報告. BIO, バイオ情報学
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情報処理学会研究報告. BIO, バイオ情報学 2013 (7), 1-6, 2013-09-12
一般社団法人情報処理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1573105977758641792
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- NII論文ID
- 110009605329
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- NII書誌ID
- AA12055912
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- ISSN
- 09196072
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles
- KAKEN