1920年代における小学校教員会の全国組織化について

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タイトル別名
  • 1920ネンダイ ニ オケル ショウガッコウ キョウインカイ ノ ゼンコク ソシキカ ニ ツイテ
  • Primary School Teachers and National Labor Unions in 1920's Japan

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抄録

type:text

1920年代における小学校教員の待遇は劣悪であった.自然発生的な形でおこった増俸運動は当局の干渉等により中断を余儀なくされたが,既存の校長会や研修組織等を基盤として,教育の権威の向上等を目的とする小学校教員会が生まれた.そして,小学校教員会の全国組織化に関して,東京市小学校教員会等が呼びかけたほか,全国各市区小学校連合協議会において提起されたり,帝国教育会が関心をはらったり,教育擁護同盟が計画したりした.しかし,東京市小学校教員会等によるもの以外は,結果として全国組織化の取り組みは中断することとなった.小学校教員会の特質が現職の小学校教員のみの(あるいは,小学校教員主体の)組織ということにあったことを踏まえれば,小学校教員会の全国組織が,東京市小学校教員会等の当事者が呼び掛けた全国連合小学校教員会として発足したことの必然性が見出される.

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