リウマチ性関節炎に対し人工足関節置換術を施行した一症例の理学療法経過

  • 榎本 景子
    茨城県立医療大学付属病院,リハビリテーション部,理学療法科
  • 萩谷 英俊
    茨城県立医療大学付属病院,リハビリテーション部,理学療法科
  • 岩本 浩二
    茨城県立医療大学理学療法学科
  • 六崎 裕高
    茨城県立医療大学付属病院,診療科

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抄録

足関節機能障害に対する外科的治療では、主に関節固定術あるいは人工関節置換術が存在する。人工足関節置換術は、関節固定術に比べると運動性を有するため、除痛ばかりでなく、可動域改善のため基本動作やADLの改善にも効果がある。しかし、合併症(緩み、沈下による再置換など)や正常可動域の獲得が困難である不良例が存在することも報告されており、長期成績に関しては人工膝関節や股関節と比較すると問題があるといわれているのが現状である。 今回、リウマチ性関節炎亜型による右足関節痛を有する症例に対し、人工足関節置換術後5週間の理学療法を実施した。術後は疼痛が消失し、理学療法により術中に確認された足関節角度は獲得され、歩容や耐久性が改善された。退院時には、運動量の確認、浮腫管理やアイシング、マッサージなどを継続することを指導し、在宅生活で必要となる床からの立ち上がりや階段昇降について負担の少ない動作方法について確認を行った。 今後継続的にフォローし、疼痛や緩みなどが出現していないか長期的経過観察をしていくことが重要となる。

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