樹冠下におけるアンテナポールを用いた場合のGPS測位精度と精度評価におけるGPS信号の遮断確率(SIP)の有用性

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  • GPS accuracy in using antenna pole under tree canopies and usability of Signal Interruption Probability (SIP) for accuracy estimation

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抄録

林相の異なる4種の森林の樹冠下において,4段階のアンテナ高を設定し,2か月ごとに一年間,コードディファレンシャル測位によるGPS受信試験を行った。GPS測位データを後処理後,測位精度と全天空写真から算出した開空度およびGPS信号の遮断確率を表すSIP (Signal Interruption Probability)との関係を解析した。精度評価の指標としては平面誤差を用いた。測位精度は障害物である樹冠によって強い影響を受けるため,アンテナポールが安定する範囲では,アンテナ高が高いほど測位精度も上昇したが,アンテナ高が一定高よりも高くなるとアンテナの揺動が大きくなり,測位精度が低下した。開空度は,特に落葉樹林において,林冠構造の季節変化を良く表していたが,SIPは開空度と異なり,測位精度と同様に季節による樹冠の状態変化の影響を大きく受けず,GPS測位精度の変化とより良く合致していた。これらの結果から,SIPは開空度よりもGPS精度評価における有用性が高く,幹や枝を中心とした樹冠構造を反映していることが示唆された。

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