学校を巡る教育環境の変化と教師の専門性について

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  • ガッコウ オ メグル キョウイク カンキョウ ノ ヘンカ ト キョウシ ノ センモンセイ ニ ツイテ

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抄録

本稿では、第三の教育改革とも呼ばれる、昭和50年代以降から今日に至るまでの学校や教師を取り巻く教育環境の変化を、おもに制度上の変化(改革)を手がかりとして考察した。一連の変化(改革)の基本的な方針は中曽根内閣(当時)において設置された臨時教育審議会で示された新自由主義の考え方に基づくものであった。具体的な改革の内容とそこから表面化してきた新たな課題として、①教員資格の規制緩和(多様化)や学校運営の合理化・効率化が教職の専門性や同僚性を低下させているという問題、②教職のサービス産業化と教員の多忙化が教育の質の低下を招いているという問題③教育の受益者負担という流れとそれが経済格差に繋がってきているという問題、④学校教育や教師への信頼回復ための「資質向上」策と、それに対し教職の現実と専門職としての教師の「資質」の中身を捉え直す必要性という問題、があることが明らかとなった。

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