高齢者居住施設における認知症居住者の錯誤行動と環境 : 個室型特別養護老人ホームとグループホームの相違

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タイトル別名
  • The Relationships between Behavioral Errors of the Elderly with Dementia and Their Residential Environment : A Comparative Study on Nursing Homes and Group Homes

抄録

本論では、特別養護老人ホームとグループホームの2種類を取り上げ、両者における錯誤行動の違いを検証することによって、環境が認知症高齢者の行動におよぼす影響を考察する。施設の介護スタッフに日常見られる錯誤行動の事例を聞くフォーカスインタビュー調査を行い、その結果を8つのカテゴリーに分類した。分析の結果、8つのカテゴリーの錯誤行動には、2)建物内の探索・迷込のように特別養護老人ホームに多く見られる傾向のものと、逆に1)外出・出入、6)作業のようにグループホームに多く見られる傾向のあるものとがあることが示唆された。また、3)排泄・不潔行動、5)物品関連などは、有意に多い施設がみられるが、特別養護老人ホームとグループホームで傾向が分かれないカテゴリーと考えられる。カテゴリーごとに事例の特徴を検討し考察した結果、特別養護老人ホームとグループホームの間の物理的環境の差異が施設による報告の多寡の背景にある可能性がいくつか指摘された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238080879616
  • NII論文ID
    110009665628
  • DOI
    10.20786/mera.11.2_1
  • ISSN
    24320366
    1341500X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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