歯科鋳造用金銀パラジウム合金の高温溶体化処理と電気化学的腐食特性

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タイトル別名
  • Electrochemical corrosion behavior at high temperature solution treatment of dental casting Au-Ag-Pd alloys
  • シカ チュウゾウ ヨウキンギン パラジウム ゴウキン ノ コウオン ヨウタイカ ショリ ト デンキ カガクテキ フショク トクセイ

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抄録

本研究は,7種の銅/銀量比率が異なる歯科鋳造用金銀パラジウム合金の熱処理条件によるミクロ組織と腐食特性との関係を検討した.腐食特性の測定は,大気雰囲気中で1023Kおよび1123Kで1時間高温溶体化処理した試料について,3%NaCl溶液中のアノード分極で行った.その結果,次のような結論を得た.1. 7種の銅/銀量比率が異なる歯科鋳造用金銀パラジウム合金のミクロ組織は,いずれの溶体化処理温度でもα1相,α2相,およびβ相の3相より構成された.2. 1023Kおよび1123Kでの高温溶体化処理で,各合金の耐食性は向上した.これは,α1相中のCu濃度およびα2相中のAg濃度が減少したためである.3. α1相,α2相,β相の3相では,α1相が最も電位が低く,α2相,β相の順に電位が高い.4.金量を20質量%に増加すると,合金の耐食性は向上する.これは,α1相中に金の固溶量が多くなるためである.

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