看取りを積極的に行っている特別養護老人ホームにおいて看護師が高齢者の死期を判断したサインとそのサインを察した時期

DOI
  • 岩瀬 和恵
    首都大学東京大学院人間健康科学研究科看護科学域:川崎市立看護短期大学
  • 勝野 とわ子
    首都大学東京健康福祉学部看護学科

書誌事項

タイトル別名
  • Signs and Timing of Signs of Nearing Death of the Elderly Sensed by Nurses in Nursing Homes that Actively Strive to Give End-of-life Care

この論文をさがす

抄録

本研究の目的は看取りを積極的に行っている特別養護老人ホーム(以下,特養)において看護師が高齢者の死期を判断したサインとそのサインを察した時期を明らかにすることである.特養看護師8人に対し,半構造的面接法を用いてインタビューを行い,得られたデータを質的に分析した.その結果,特養看護師が高齢者の死期を判断したサインは19カテゴリーとなり,得られたカテゴリーを高齢者の死に対しての時期で分類すると2段階あることがうかがえた.高齢者の死の約1か月前から発せられる第1段階のサインは【目力のなさ】【皮膚がきれいになってゆくこと】のほか12カテゴリー,約2日前に発せられる第2段階のサインは【呼吸状態の変化】【浮腫出現】のほか3カテゴリーであった.看護師はこれらのサインを見逃がすことなく察知し,家族・医師などと看取りの調整をしていくことが,特養での看取りの質向上のために重要である可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 老年看護学

    老年看護学 18 (1), 56-63, 2013

    一般社団法人 日本老年看護学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ