カウンセリング事例の映像表現における課題 : 教師教育用ビデオ教材の開発と評価から

書誌事項

タイトル別名
  • Problems in Reconstruction of Case Studies on Video for Teacher Training in Counseling
  • カウンセリング ジレイ ノ エイゾウ ヒョウゲン ニ オケル カダイ キョウシ キョウイクヨウ ビデオ キョウザイ ノ カイハツ ト ヒョウカ カラ

この論文をさがす

抄録

現在、カウンセリングに関する内容の充実は教師教育の重要課題である。本研究では、教員養成・研修におけるカウンセリング学習で、映像で表現した事例を活用する際に生じる諸問題を教材開発の観点から検討した。「いじめ」被害を示唆する中学生と担任教師の初回面接のロールプレイを中心に、ケース・レポート的に構成したビデオ教材のプロトタイプを開発し、教員養成課程の学生70名、現職教員110名、現職大学院生52名を対象に質問紙法による視聴反応調査を行った。その結果、ロールプレイによる模擬面接であっても、十分なリアリティを視聴者に喚起できることが示峻された。しかしながら、制作意図に反し、大半の視聴者は事例を「模範例」として認知する傾向にあった。こうした視聴傾向をもたらす諸要因を考察するとともに、カウンセリング事例を映像コンテンツとして構成する際の改善策として、多様な観点の提示などの方法を提案した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ