被災へのまなざしの叢生過程をめぐって――東日本大震災に対峙する被災地復興研究の一端――

書誌事項

タイトル別名
  • The Growth of Perspectives on a Disaster Stricken Society: One Aspect of Practical Research on Post-Disaster Social Reconstruction after the Great East Japan Earthquake
  • ヒサイ エ ノ マナザシ ノ ソウセイ カテイ オ メグッテ : ヒガシニホン ダイシンサイ ニ タイジスル ヒサイチ フッコウ ケンキュウ ノ イッタン

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抄録

<p>東日本大震災に災害社会学はいかに対峙しうるのか。災害社会学の半世紀の蓄積に沿って,被災へのまなざしの叢生の過程(天災論,人災論から,間接被災・事前復興・復興災害へのまなざしの獲得を経て,復興ガバナンス論へと展開する過程)を振り返りつつ,その延長において実施される筆者の宮城県石巻市小渕浜での現地調査の緒を例示する。そこでは,被災地復興における既定復興(復興都市計画事業の竣工を復興と同定する視角)を批判的に検討しつつ,現況ではその枠組みに収斂させられつつある諸被災地においても,しかしながら,その履歴・個性に応じた復興ガバナンスがありうることを先例から示したうえで,小渕浜の被災対応,生活再建・コミュニティ再興の一側面を,とくにそこでは,浜のローカルな記憶・言葉(生業やそこにおける諸社会関係など)で紡ぎ出される復興ビジョンをもとに,ボランティアを含むマルチステークホルダー参画型で模索されつつある浜再興の事例として紹介する。</p>

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