米国財務省内国歳入庁による図書館記録調査(1970年) : 図書館記録の秘密性との関わりを中心にして

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書誌事項

タイトル別名
  • A Historical Study for Investigation on Library Records by Internal Revenue Service, U. S. Treasury Department (1970) : In Relation to the Confidentiality of Library Records
  • ベイコク ザイムショウ ナイコク サイニュウチョウ ニ ヨル トショカン キロク チョウサ(1970ネン) : トショカン キロク ノ ヒミツセイ ト ノ カカワリ オ チュウシン ニ シテ

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抄録

本論文では,米国財務省内国歳入庁による図書館記録調査事件(1970年)を詳述する。内国歳入庁の調査官が複数の公立図書館を訪れ,図書請求票への調査を要請した。多くの図書館員はこの要請を拒絶したが,受け入れざるを得なくなったり,自発的に受け入れた図書館もあった。この調査にたいしてアメリカ図書館協会(ALA)は反対を表明し,さまざまな反対運動が起こった。連邦議会の上院議員からもこの調査にたいして疑念が出され,最終的に内国歳入庁は,図書館調査を停止し,繰り返さないとした。しかし,ある特定の場合には,図書館の記録を調査することが適切である場合もあるとしたのである。この調査をきっかけに,ALAは『図書館の権利宣言』の解説文『図書館記録の秘密性に関する方針』を採択した。ALAが図書館記録の秘密性について実質的な意味で保護するきっかけとなったのがこの事件である。

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